それに対して,第二部「お金を殖やす技術」は,投資信託や株式投資について,非常に具体的に説明されており,参考になる。また,株式と債券,金利などの関連性についてもわかりやすく書かれており,私自身の視野が広がった。例えば,分配型の投資信託は,キャッシュフローが魅力だがその分の資産価値が下がってしまえば元も子もない。分配金だけに目がくらんでいては失敗する可能性もあるということを著者は指摘していた。
また,銀行は手数料目的でリバランスを勧めると述べているが,そのような短絡的な発想では,投資信託そのものが将来的に成り立たなくなるだろう。それに,人間はそこまで馬鹿ばかりではない。利己的な人間というのは,その話し方から本性が見え隠れするものだ。実際に,私の投資信託の担当者の方は,非常に親切丁寧に投資信託について私に説明してくれる。そして,その担当者の方を信頼できたからこそ,私自身投資信託を始められたと考えている。話の内容がやや性悪説すぎるのではないかと感じた。
さらに,この本の最後に「貯蓄から投資」は間違いで「金利上昇が日本人の美徳」と述べている。内容は理解できるが,それならばなぜ著者は経営コンサルタントという職業をしているのか不思議だ。
いくつかの疑問は残るが,読む価値のある本だとは感じた。

